木曜日の本棚

本と本に関することの記録です。

初月の歌

万葉集、新年号のおかげで品薄だそうで。

 今まで万葉集を読もうと思ったことないけど、今回の件で興味を持った、という人は

マンガから入るのも手じゃないかな?と思ったりもします、とっつきやすいし。

 長岡さん、万葉集好きだから、あの時代を舞台にした作品はたいてい万葉集から和歌を引用していますものね。

物語の最後を登場人物が詠った歌で締めることも多いしな。

 

数ある長岡さんの作品の中で何故これか?というと新年号が万葉集から、という報を聞いた時

「では、その歌集の名は?」

万葉集

  というこの本の一場面を連想したからです。

 

万葉集の撰者とも言われる大伴家持の物語。大伴氏が力を失い、他氏族を退けた藤原氏が、今度は藤原氏内部で主導権争いをしようとする時代。

 

長岡さんは、きっちりと事実を元にして書く人だから万葉集だけでなく、背景にある当時の世の中の情勢も掴みやすいですしね。

 

そういえば大正時代を舞台にした作品では頭山 満を出していたような。脇役とはいえ右翼の大立者を魅力的な人物に描く少女マンガはなかなかないでしょうね。

 

初月(ミカヅキ)の歌 (秋田文庫―古代幻想ロマンシリーズ)

初月(ミカヅキ)の歌 (秋田文庫―古代幻想ロマンシリーズ)