木曜日の本棚

本と本に関することの記録です。

虚妄の女王

辺境警備外伝」というタイトル通り、「辺境警備」が終わった後の話。「辺境警備」の舞台であったルウム王国の敵国エアドラム王国の女王の物語。

 武人の一族の首長の娘が、よく似た容姿をかわれて次期女王となる女王の護衛につくが……という話です。

 国境問題で登場してきたルウム軍の司令官の冷静な交渉ぶりが、エアドラム王国内の内情の不安定さを、より際立てますね。

 「辺境警備」読者は、ルウム軍王国軍司令官の登場で拍手喝采したでしょうね。

隊長さん、王国軍軍団長になったのね。無事出世してますね。

 神官様や兵隊さんの前では見せなかった有能な軍人の顔を、この本ではバシバシ見せてます。

 隊長やカイル登場の場面は良かったけれど、物語のたたみ方が惜しい。打ち切りでもくらったのかと思うくらい尺がない感じですね。

 「おれ達の戦いはこれからだ」endという感じ。途中が良かっただけにもったいないですね。