木曜日の本棚

本と本に関することの記録です。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

鬼子母神

山岸さんの虐待話のタイトルは「緘黙の底」だけど、収録作品集のタイトルとなっている「鬼子母神」も怖い話でしたね。 あれを読むと愛は万能でないことも、愛が人に害を与えることがあることもよく分かる。 確か河合 隼雄さんも心理療法家の立場から「昔話と…

緘黙の底

先日、子供の虐待防止対策イベントに参加して、虐待サバイバーの方のお話をお聞きしたのですが、山岸涼子さんが、代理の養護教諭が主人公で、小学生の女の子が実父に性的虐待されている話を描いていましたね。 調べたら、1992年の作品だ。この時代に、既に問…

虐待された少年はなぜ、事件を起こしたのか?

友達に「脈絡のない本棚だ」と言われる程度に乱読するせいか、著者の国も異なるのに「対になるようなことを書いているな」と思ったり「まったく同じことを書いているな」と思うことがたまにあります。 この二つ、続けて読むと「短所は長所、長所は短所」とい…

壬申の乱は三角関係のもつれで起きたのではありません。

「天智天皇・天武天皇・額田王は三角関係ではない」という記事が流れてきまして。 三角関係の恨みから天武天皇が壬申の乱を起こしたという説の否定記事だったのですが、え?そんなアホな話を信じている人がいるの?ストーリーに恋愛が欠かせない少女マンガで…

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

今月の古事記講座をお聞きしたら、内容が濃すぎて整理する前に 「多様性ってほんと大変」 と溜息をつく中学生の話を読み返したくなったので、本棚から取り出してパラパラとめくっています。 いや、ほんと多様性について語るなら最低限この本で書かれているこ…