外務省が
「イスラエル・パレスチナをめぐる最近の情勢に対し深刻な憂慮を表明します。暴力行為はいかなる理由によっても正当化できるものではありません」
と日本の立場としては至極真っ当な談話を発表している状況で、中山泰秀議員が防衛副大臣という役職についているのにも関わらず
「私達の心はイスラエルと共にあります」
と信じられないツイートを発信しているのを知って、防衛副大臣の歴史認識が漫画好きの女子高生にも劣る国か、と溜息をついてしまいました。
www.mofa.go.jp
神坂さん、しっかり取材する人だから「面倒だけど読んでね」と記しつつ、今日のパレスチナ問題の原因となった英国の二枚下外交についての文書も引用してましたものね。
この本、評価は高いのだけど絶版だし電子書籍も出てないのですよね。
新書館、そんな大きな出版社じゃないから仕方ないのだけど日本語が読めないアメリカ人が(まあ小説と違って漫画なら絵を見ればどういう物語なのかはおおよそ理解できるでしょうし)
「ロレンスに興味がある人なら読むべき。英語に翻訳される日が来ることを願う」
と日本のamazonに英文レビューを書くくらい人気は高いのですけどね。
アラビアのロレンスについて映画しか知らない人は「アラブの英雄」のイメージなのでしょうけど、完結後に描かれたエッセイの方では神坂さん、取材中に出会ったシリアの老人の
「アラブはロレンスを恨んでいる」
という言葉を載せているんですよね。イギリスの二枚舌外交とか、各部族の利益を優先させたがるアラブ側とか、それぞれの正義の為に翻弄されるロレンスとロレンスに振り回される人々、双方を描いていて、ああ、そりゃロレンス45歳で事故死するわ、とロレンスの短命を納得してしまいました。