木曜日の本棚

本と本に関することの記録です。

打ちのめされような凄い本

FBで近藤誠医師のガン放置論の書評が流れてきて、まだ信じたり評価したりする人がいるんだなあ、と思いました。

あれを信じて亡くなった人なんて大勢いるのにね。
近藤理論を信じている人は、とりあえずこちらの本を読むといいと思います。
近藤理論を実践した結果どうなのかが記されていますから。


こちらの本、前半は書評集。後半は米原さんのガン闘病記となっておりまして、どちらも面白いのですがよく読み返すのは前半部の方かな。


闘病記の方は面白いけど壮絶過ぎて体力ある時でないと、なかなか読むのが辛い。


米原さん文章が上手いから、米原さんとの苦痛や絶望がおさえた文章から伝わってきてしまうのですよ。


米原さんが頭が良くて、好奇心旺盛で行動力もあって、近藤医師に診てもらえるだけのコネと資産があることがすべて裏目にでてしまった感じ。

 

医師名は、イニシャルで記載されているけど読む誰のことかは分かりますね。


どちらも文藝春秋から本を出しているからツテを探せるしなあ。


森奈津子さんがツイッター
「私は近藤誠医師を告発した米原万里を忘れない。」
と書いていたけれど、同じガン患者として米原さんの選択が惜しまれるのでしょうね。

 

togetter.com


近藤医師、近頃は反ワクチンにも手を出しているようで医療関係者から
「感染しないガンと違って、こんなことを信じて予防接種を受けない人が増えたら、公衆衛生網が崩壊する。
妊婦や接種年齢に達していない乳児、体質や事情があって予防接種出来ない人達を危険にさらす気か!」
と非難されていますね。

 

togetter.com


麻疹が大流行している状況を考えると医療関係者の心配が杞憂じゃないのですよね。


通常は理性的な人も弱っていたり不安な時には誤った選択をするというのは米原さんで証明されてしまったし。

 

それでもこういう本が出続けるのは、売れるから、でしょうね。

 

出版社も商売だから、売り上げあげられるならOKというところもあるのだろうな。

 

読み手の側が賢くなっていかないと、この状況は変わらないのでしょうね。