木曜日の本棚

本と本に関することの記録です。

知事抹殺

FBで検察官の定年延長問題で福島県の佐藤知事が逮捕された時の話が流れてきまして。


知事を起訴したのが今話題になっている黒川検事長だった、ということらしいですが、それ見たら同じ福島の大野病院事件のことを思い出しまして。

 あの担当検事は、その後どうなったのでしょうね?まあ、単なる好奇心ですが、ちょっと気になったもので。

 

佐藤知事が逮捕された時の話が流れてきたのは

「あの時逮捕されていなければ、原発事故はなかったんじゃないか」

と主張したいからのようで、それだけ政府と結びつきが強いのが黒川検事長なんだと言いたいのでしょうね。


まあ、そのあたりは判断がつかないから何とも言えないけど、佐藤知事が逮捕されなかったら原発事故が起きなかったのかは分かりませんが、大野病院事件がなかったら全国の妊婦がここまでお産で苦労することはなかったは確実ですよね。

 

あんまり検察の独立、独立が流れてくるので、検察は、あのことについて責任を取ったのか、気になってしまって。(・ω・)


あの事件で担当医師が起訴されたことで

「真っ当に職務を尽くして、全力で患者を助けようと努力しても、自分の力が及ばなかったら逮捕されるでは怖すぎる!

過重労働の中頑張っていたけど、こんなリスクの多い職業やってられない!」

 と産科医の離職や分娩を中止する病院が相次ぎましたものね。「産科崩壊」のきっかけというとまずあの事件が出てきますよね。

 

確かに過失もないのに患者を助けられなかったら刑事起訴では、医者なんてやってられませんよねえ。(´-ω-`)

あの事件が「医療崩壊」の象徴とまで言われるのも、その後の影響が大きかったからでしょうね。

 

lohasmedical.jp

そういえば、これも知識のないマスコミが医療ミスと騒ぎ立てたことも逮捕の要因の一つと言われてましたね。

無罪判決が出た後、マスコミ、警察、検察の知識不足が作りあげた事実上の冤罪だ、と報道の姿勢も非難されていましたっけ。

今のメディアの状況を見ると知識不足を棚上げして、売り上げと視聴率を優先で報道する姿勢は変わっていないみたいですね。

 

それにしても佐藤知事が逮捕された時の担当検事が黒川検事長だという話はどこからきたのかしら?この本には検察側の人間の名前は載っていなかったと思うけど別の本にでも載っていたのかな?

 

知事の逮捕については、佐藤知事本人が書いているのだけど釈明というより、よく出来た推理小説を読むようで読み物としては、ほんと面白い。

これ内容も面白いけど読んだ人の感想も、東電、経産省の意向に呼応した地検特捜部が謂れのない罪状をでっち上げ原発批判に転じた知事を追い落とした、という人もいれば、東北土建業界の談合体質に目をつけた「大物」狙いの地検特捜部の勇み足と見る人もいて、そのあたりも見る人によって感想が変わるところがとても面白いです。

 

私は、どちらかというと後者かな。実家が解体屋さんだった宮崎学さんが

「談合を悪い、悪い、言うけどな、話し合って頃合いを決めとかないと価格競争で共倒れになってしまうわ」

 と書いていたのを読んだ気がするので、体力のない中小土建会社が多い時期だと長年の慣習で談合体質になり易そうだし。

 

身内のこととはいえ、自分が口出すことではないし、と放っておいたら、功名心目当ての検察のターゲットになった、という感じがするけれど、まあ、これは本当に読む人によって感想が変わるでしょうね。(^_^*)

 

 

 

知事抹殺 つくられた福島県汚職事件

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