心理学の本としては、そこそこに面白かったです。
そこそこなので、また著者の本を手に取るのかは分かりませんが、気が向いたら
もう一度くらい試してみようと思うかな?
この人が引用している本をいくつか読んでいたせいもあるけれど、読んでいて
驚きがない本だったのですね。
私は、わりと本に、凄い!面白い!という驚きを求める方なので。
ああ、やっぱりこう書くか、と自分の読みが裏切られないとスルッと読み流してしまうのですね。
アドラー心理学、流行っているみたいだから読むか、と手に取ったのだけど、アドラー心理学への
興味より、何故アドラー心理学がここまでもてはやされるのか?の方に興味が湧いてしまいました。
頭で恋愛する時代なのかな?本の帯に「『嫌われる勇気』著者による待望の恋愛論!」と書かれて
あったけれど、読みながら思ったのは「この人恋に向いてないよな」という失礼な感想でした。
恋愛を心理学で解説するという趣旨の本だから、こういう風に思うのは邪道なのですけれど
思ってしまったのだから仕方がない。
観察したり、分析したり、評論を書いたりは得意そうなのですけどね。
やっぱり頭で生きている人だなあ、という感想は変わりませんね。言葉に身体感ない。身体感覚が無くても生きられる世界でずっと生きていたから身体感覚が分からない。
だから、頭で身体を語っている感じになるのかな。身体的に引きつけられることを語っていても
これ頭で語っている言葉だな、という感じなんですよね。
頭と身体、両方を理解したうえで語っている言葉という感じじゃないの。
身体の必要性は分かっているけれど、身体とは何かが分かっていない感じ。
この方の書いた本がベストセラーになるということは、やっぱり現在は頭過多の時代なのですね。