木曜日の本棚

本と本に関することの記録です。

カラカウア王のニッポン仰天旅行記

図書カード3万円企画に皆ワクワクするのは

「ああ、あの時お財布を考えて買わなかったけど、どうしてあそこで買わなかったんだろう!」

 と、思う本があったりするからじゃないかと思うのですよね。

 本は一期一会で、その時逃したら二度と手に入らないなんてこともあるからなあ。

 出版不況と言われて久しいせいか、どんなに面白い本でもあっさり絶版になったりしますものねえ。

これ、面白かったのに文庫の方も絶版なんだものな。

明治時代、日本を訪れたハワイの王様の訪問記なのだけど、ハワイの王族の目から見た当時の日本、というだけで面白いのに、王様単なる親善旅行の為日本を訪れていたわけではないのですよね。

 

当時のハワイはアメリカに併合される直前で、危機感を感じた王様は、同じ非白人国である日本と手を結ぶことで、この危機を乗り越えようとしたのですね。

で、王様が画策したのが自分の姪であるカイウラニ王女と皇族である山階宮定麿王との結婚。

当時の日本には、アメリカを敵にまわす余裕はないから、この縁談は実現しなかったのだけど、もし実現していたら面白かったでしょうね。

カイウラニ王女、カラカウア王の後、王位についたリリウオカラニ女王が後継者に指定していたから、何事もなかったら女王になっていた筈の人なんですよねえ。

ハワイの女王の夫が日本の皇族。

欧州だとビクトリア女王の例があるけど、アジア圏だと王配が外国人の例ってあったかな?

日本の皇族で外国人と結婚したのも女王ばかりですものねえ。

 

もし、この縁組が成立して、ハワイ王朝が倒れなかったら、いったいどんな世界になっていたのでしようね?